« こてん〜 | メイン | や...ヤバイかも・・・ »

●雪見流背景作画法

2004年5月28日    

雪見流背景作画法
<<TopPage
はじめに
この作画法解説は 雪見月が知り合いの絵描きさんからの
「どうやって描いているか知りたい」との言葉をうけて、やり方をおおまかに綴ったものです。
フォトショップの基本操作や選択範囲の使い方の基本はもとより
クイックマスクやアルファチャンネル等の使い方を理解していることを前提に進めますので
 あしからず。
3Dで下絵
私は、3DCGで作った画像を下絵に背景を作成しています。
シーンに合わせて作りおきしておいたパーツや新しくモデリングしたりして組み上げます

今回の解説に使う3D画像と完成画像はこんな感じです。  なんか全然違いますね(笑
ビフォーアフター
普段はもう少し3Dの方で作り込むのですが、
今回は説明箇所を明解にするために簡単なレンダリングのみにしてみました
私はShadeという3Dソフトを利用していますが、これくらいの画像ならどんなソフトでも可能かと思います
3Dでマスク
下絵を作った3Dデータからマスク画像を作ります。
他の方法だと着色時間の6割を占めるマスク画像の作成が自動的にやれるというのが
3Dを下絵で作業する最大のメリットではないかと思います。
(a) (b) (c)
(a)3Dソフトの作業画面マスクを切りたい物の色を黒に設定して他のモノの色を白に設定します。
カゲを全く生成させないように設定をすることできれいなマスク画像が作られます(b)
当然、きちんと作り込んであれば 机の脚だけだとかという風に必要な部分のマスクを切ることもできます。
また、これとは別にシーン自体のXYZ方向のマスクも作ってPhotoshopのαチャンネルに保存しておきます(c)
ちなみに(c)はX方向を向いている面のみを抽出したものです.
着色
後はマスクを活用しつつ 地道に着色していきます。
(d) (e) (f)
机などの個々のマスクはαチャンネルに保存せずに 必要になった時にその都度レンダリングして
Photoshopのクイックマスクにコピー&ペーストしています
そのため 3DソフトとPhotoshopとを行き来しながらの作業になります

また、時には3Dの方で陰影をレンダリングして ディテールアップに使うこともあります。(e)
この扉の場合 レンダリングした画像をレイヤーとしてペーストして乗算やオーバーレイ等にして使用しています
どうやって素材を組み合わせていくかは カンが頼りです 色々試してカンを養っていくしかないですホント

バランスを確かめつつ 小物類も追加していきます(f)
今回は イスも小物扱いで後から追加しました。
全部最初から描いておいてもいいのですが 時間差分等 後の調整がしにくいので
どれを最初から描いておいてどれを小物として調整をするかは始めに考えておきます。
油よけも3Dで形状を作って 赤枠の画像をテクスチャとして適応しています
こういった変形した形状をうまく塗るのは至難の業ではないでしょうか..
ただし、レンダリング画像を直接使うとどうしても『浮く』ため
着色用のマスク画像として利用しています

投稿者 Yukimi` : 2004年5月28日 22:17